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つうぞくこうぎ れいこんふめつろん
通俗講義 霊魂不滅論
井上 円了
線上閱讀井上 円了《通俗講義 霊魂不滅論(つうぞくこうぎ れいこんふめつろん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 75,415 字 · 148 頁
霊魂不滅論
第一回 発端
いやしくも世の学者たるものは、広く世人を教化するをもってその任となすものなれば、己の知るところは、広く人をして知らしめ、己の楽しむところはまた、広く人をして楽しましめざるべからず。これ、いわゆる学者の博愛主義なり。しかるに、高尚の学理を通俗化すれば、自然に非科学的となる傾向あり。これまた、勢いの免るべからざるところなり。しかして余は、たとい非科学的なりとの批評を招くも、その利己主義に陥らざらんことを望む。請う読者、これを了せよ。
古来、人の最も深く怪しみ、かつ切に知らんことを欲するものは霊魂問題にして、その問題たるや、生死の迷いのよりて定まるところなり。ゆえに、学者もしこの迷いを定むるに至らば、実に博愛の大なるものというべし。ここにおいて、余は自ら信ずるところを通俗的に解説して、広く世の迷い人に諭すところあらんとす。もし専門の学者、いな利己的学者に対しては、他日、別に一論を草して大いに雌雄を争わんと欲す。読者、あわせてこれを了せよ。
明治三十二年二月一日
霊魂不滅論
第一回 発端
近年、西洋学の流行に伴って、近眼の者がにわかに多くなりしは、なにびともよく承知していることなるが、肉眼ばかりの近眼でなくて、心眼までが近眼になりたるは、実に驚き入りたる次第であります。