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せいあどうきだん

青蛙堂鬼談

岡本 綺堂

線上閱讀岡本 綺堂《青蛙堂鬼談(せいあどうきだん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 121,438 字 · 238 頁

青空文庫

二

。

「こんな者でも相応なところから嫁に貰いたいと申込んで来るが、何しろ此女がいなくなると僕が困るからね。この女も僕の家内がきまるまでは他へ縁付かないと言っている。ところで、僕の家内というのがまたちょっと見つからない。いや、今までにも二、三人の候補者を推薦されたが、どうも気に入ったのがないんでね。なにしろ、僕の家内という以上、どうしても同じ信仰をもった者でなければならない。身分や容貌などはどうでもいいんだが、さてその信仰の強い女というのが容易に見あたらないので困っている。」

彼は最初の煩悶からまったく解脱して、今ではその教義に自分の信仰を傾けているらしかった。しかし、とうてい教化の見込みはないと思ったのか、僕に対しては、その教義の宣伝を試みたことはなかった。東京の桜がみんな青葉になった頃に、赤座兄妹は僕に見送られて上野を出発した。

それぎりで、僕はこの兄妹に出逢うことが出来なかったのか、それとも重ねて出逢っているのか、いまだに消えないその疑問が、この話の種だと思ってもらいたい。

二

郷里へ帰ると、赤座はすぐに長い礼状を書いてよこした。妹からも丁寧な礼状が来た。