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こくしかんさつじんじけん
黒死館殺人事件
小栗 虫太郎
線上閱讀小栗 虫太郎《黒死館殺人事件(こくしかんさつじんじけん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 296,741 字 · 584 頁
とさながら狂ったのではないかと思われるような言葉を吐きながら、次図を描いて説明を始めた。
仮説決闘の図
「では、最初反太陽説の方から云うと、アインシュタインは、太陽から出た光線が球形宇宙の縁を廻って、再び旧の点に帰って来ると云うのです。そして、そのために、最初宇宙の極限に達した時、そこで第一の像を作り、それから、数百万年の旅を続けて球の外圏を廻ってから、今度は背後に当る対向点まで来ると、そこで第二の像を作ると云うのです。しかしその時には、すでに太陽は死滅していて一個の暗黒星にすぎないでしょう。つまり、その映像と対称する実体が、天体としての生存の世界にはないのです。どうでしょう久我さん、実体は死滅しているにもかかわらず過去の映像が現われる――その因果関係が、ちょうどこの場合算哲博士と六人の死者との関係に相似してやしませんか。なるほど、一方はÅ(一耗の一千万分の一)であり、片方は百万兆哩でしょうが、しかしその対照も、世界空間においては、たかが一微小線分の問題にすぎないのです。それからジッターは、その説をこう訂正しているのですよ。遠くなるほど、螺旋状星雲のスペクトル線が赤の方へ移動して行くので、それにつれて、光線の振動週期が遅くなると推断しています。