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おれはにじゅうめんそうだ
おれは二十面相だ/妖星人R
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《おれは二十面相だ/妖星人R(おれはにじゅうめんそうだ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 194,415 字 · 391 頁
さすがの魔法博士も、じぶんの自動車に、敵の団長がしのびこんでいようとは、夢にもしりません。
小林君は、どこまでもあとをつけて、黄金のトラのかくし場所を、たしかめてやろうと決心しているのです。
自動車は一時間走っても、まだとまりません。小林君は、せまいトランクのなかで、からだをまげているので、だんだん、肩や腰がいたくなってきました。もう東京の町をはなれたらしく、道がわるくなってきたのが、わかります。そのうちに、のぼり坂になりました。右に左に、きゅうカーブを切りながらのぼっていきます。東京を遠くはなれた、山のなかを走っているらしいのです。
自動車がカーブを切るたびに、小林君のからだは、トランクのなかでゴロゴロところがり、どこかをうちつけるので、もうとても、がまんができないと思いましたが、そのうちに、やっと速度がにぶくなり、自動車はピッタリと、とまりました。腕時計の夜光の針を見ますと、もう七時に近いのでした。外は、まっ暗な夜になっているのでしょう。
自動車がユラユラとゆれて、だれかがおりていったようです。小林君は、トランクのふたをそっともちあげて、外をのぞきました。