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ぐうたらどうちゅうき
ぐうたら道中記
佐々木 邦
線上閱讀佐々木 邦《ぐうたら道中記(ぐうたらどうちゅうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 164,113 字 · 332 頁
ところが講談では大高源吾が神崎与五郎、国蔵が馬食いの丑五郎、場所も遠州浜松となっています」
と六太夫さんが註解すると、
「忠臣蔵ですな。何うして詫証文を取られたんですか?」
と三輪さんも僕同様詳しい話は知らなかったらしい。
「勢い神崎与五郎東下りという一席になりますが、さてイヨ/\仇討の機運が熟して大石初め一味の者が江戸へ下ります。与五郎丈けは四五日後れて浜松へ差しかゝりますと、この人真に色の白い好男子で年輩も若かった所為か旅役者と見誤まられ、立場茶屋に於きまして馬子の丑五郎というものに喧嘩を売りかけられます。丑五郎は馬に食いつかれながらも馬の腿の肉を咬み取ったという気象っ張り、この故に馬食いという綽名がついていました。一刀の下に斬捨てるは易いことですが、たとい素町人の馬子なりと雖も殺しては唯済みません。大事の前の小事、手間取って後れゝば今までの苦心も水の泡堪忍の成る堪忍は誰もする成らぬ堪忍するが堪忍とは此処だとばかり、刀の束にかけた手を……」
「巧いもんだね、六さんは。素人跣足だ」
と仙夢さんが茶々を入れた。
「交ぜっ返しなさんなよ。腰が折れてしまうに」