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しゅんきんしょう
ちくま日本文学014 谷崎潤一郎
谷崎 潤一郎
線上閱讀谷崎 潤一郎《ちくま日本文学014 谷崎潤一郎(しゅんきんしょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 85,196 字 · 169 頁
と蚊帳の中から団平の声、寝入ったように見えた師匠はまんじりともせずに聴いていてくれたのであるおよそかくのごとき逸話は枚挙に遑なくあえて浄瑠璃の太夫や人形使いに限ったことではない生田流の琴や三味線の伝授においても同様であったそれにこの方の師匠は大概盲人の検校であったから不具者の常として片意地な人が多く勢い苛酷に走った傾きがないでもあるまい。春琴の師匠春松検校の教授法もつとに厳格をもって聞えていたことは前述のごとくややもすれば怒罵が飛び手が伸びた教える方も盲人なら教わる方も盲人の場合が多かったので師匠に叱られたり打たれたりする度に少しずつ後ずさりをし、ついに三味線を抱えたまま中二階の段梯子を転げ落ちるような騒ぎも起った。後日春琴が琴曲指南の看板を掲げ弟子を取るようになってから稽古振りの峻烈をもって鳴らしたのもやはり先師の方法を蹈襲したのであり由来する所がある訳なのだが、それは佐助を教えた時代から既に萌していたのであるすなわち幼い女師匠の遊戯から始まり次第に本物に進化したのである。あるいは云う男の師匠が弟子を折檻する