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チェーホフのたんぺんについて

カシタンカ・ねむい 他七篇

神西 清

線上閱讀神西 清《カシタンカ・ねむい 他七篇(チェーホフのたんぺんについて)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 46,418 字 · 92 頁

青空文庫

第一楽章。平明な緩徐調。――南ロシヤの別荘地での二人の出会。男の恋愛遊戯的な気持。

第二楽章。軽快調から漸次急調子に。――行きずりの恋の成立。重なる逢引。ふと断ち切られたような別離。秋の夜の停車場。

第三楽章。躁急調。――別離後の男を苛む空虚感。焦燥。男がとうとう女に逢いに行く。劇場でのメロドラマティックな出会。狂おしい接吻。

第四楽章。軽快調から漸次緩徐調に。――永遠の愛、精神の愛による二人の結びつき。この深いよろこびの瞬間にふと訪れる老年の気配。永遠の時に流される「どうしたら?」という悲しい疑問。

ここでは、主題は二つに分裂したものとは見ずに、曾てミールスキイの指摘したように、主人公の遊戯的な恋愛観(直線的主題、すなわち直線として発展すべきものとしての期待を読者に抱かせつつ最初にあらわれた主題)が、漸次真剣な深い愛情に移り変ってゆく(すなわち曲線への偏向)と解するのが至当であろう。『イオーヌィチ』も全く同様の構成を有する一例である。

チェーホフの短篇小説を読んでいると、特に後期の作品について、このような分析が多かれ少なかれ可能でもあり適切でもある場合に屡※(二の字点、1-2-22)行きあたるのである。