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ちゅうせいのぶんがくでんとう

中世の文学伝統

風巻 景次郎

線上閱讀風巻 景次郎《中世の文学伝統(ちゅうせいのぶんがくでんとう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 115,977 字 · 230 頁

青空文庫

以下の古歌を採った。古来の歌の文献は、『万葉集』『古今六帖』をはじめ、私家集・歌合など、いずれも分ったものばかりだから、各撰者の用いた資料もまた殆ど共通である。で、自ずと各撰者の選歌に一致するものが多かった。中には五人共選というものもあらわれた。こうして材料が整理されると、後鳥羽院はそこで更に自ら御覧になって、一々よいものに点をおつけになった。

院御自身による取捨に一年が費された。取捨が終ると部類がはじまる。四季・恋・雑など二十巻にわたる部立と、各部の中での歌の配列を決める仕事である。この仕事は元久元年(一二〇四)七月二十二日から開始された。そして元久二年(一二〇五)三月二十七日、とにかく、春日殿で竟宴の儀が取り行われた。そのときは真名序つまり漢文序だけついていて、二十九日に良経の仮名序の草案ができ上った。しかし日附は二十六日となっていて、竟宴の前日できたことにしてある。

さて『新古今集』の歌は大体建仁三年四月に五人の撰者の手で奏進した選歌が基礎になってはいるが、その後編纂事業のおこなわれていた二、三年の間にも歌合などは頻りに行われるし、その中には見逃しえないよい歌もある。