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「もくせい」ごうのなぞ
中谷宇吉郎集 第六巻
中谷 宇吉郎
線上閱讀中谷 宇吉郎《中谷宇吉郎集 第六巻(「もくせい」ごうのなぞ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 130,784 字 · 269 頁
それは原子核を構成している素粒子の問題である。それは陽核子及び中性子の発見によって、この両者が構成成分であることは分ったのであるが、その両者を結合する力が何であるかということが、全然不明であったのである。たくさんの陽核子及び中性子が、どういう力で結合されて、今まで物質窮極の姿とされていた原子核を作っているか。この重大な問題が解決されない以上、原子核物理学はこれで行き詰りになるおそれがある。
この時代に提出されたのが、湯川さんの中間子の理論である。原子核の中に働く力が、重力や電磁力のようなものでないことは、前からも知られていた。それは何か今まで誰も考えなかったような全く新しい力でなければならない。その新しい力を、湯川さんは、新しい未知の粒子の導入によって説明した。電子質量の約二百倍の重さをもった無帯電の粒子が核の中にあって、中性子と陽核子とが互いにそれをやりとりしていると仮定すると、丁度この極微の原子核内だけに働き、しかも中性子と陽核子とを結合する力が生まれてくるというのである。この新粒子が即ち中間子なのである。そしてこの理論の発表後二年にして、アメリカのアンダースン博士の霧函の中で、この中間子が初めてとらえられたのである。