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はいくへのみち
俳句への道
高浜 虚子
線上閱讀高浜 虚子《俳句への道(はいくへのみち)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 60,608 字 · 120 頁
求道ということ
この応対は前の三つの応対より更に進んで、送別留別の意味も加わっておるが、なお景勝を謡って心の交渉を呈しているのである。
以上は『猿蓑』の連句の発句脇句を取り出して、俳人の心の交遊の如何に花鳥風月を透して成されるかの一端を言ったのである。
私はこの頃大和高取に素十君の仮住居をたずねた。その時の句にこういう句があった。
素十居を訪ひ秋日和安心す 虚子
そうすると素十君にまたこういう句があった。
鳥威し皆ひるがへり虚子が行く 素十
これは前に掲げた連句の発句脇句とはやや異なるが、しかし当時の景勝を描写し諷詠したところは似ておる。尤もこれは偶然のことである。唯作った句があとから見れば挨拶の意味にも取れぬことはないというだけである。挨拶云々のことよりも、ここに言いたいのは俳人の交遊は花鳥風月を透しての互の心の交遊であるという事である。
そうしてまたそれは唯の挨拶ではなく、唯の言葉ではなく、詩である、諷詠であるということである。(『玉藻』、二九、四)
求道ということ
この頃俳句において求道ということが言われておる。これは大変立派な言葉である。俳諧を振り返って見て、差し当り芭蕉などがまず求道という事を志した人であろうかと思う。