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じゅうにしこう

十二支考(上)〔全2冊〕

南方 熊楠

線上閱讀南方 熊楠《十二支考(上)〔全2冊〕(じゅうにしこう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 290,735 字 · 566 頁

青空文庫

その他にかかる伝あるを知らぬ、当時支那から入った俗説じゃろう。ヒンズー教の『譚流朝海』に、一樵夫夜叉輩より瓶を得、これを持てばどんな飲食も望みのまま出来るが、破れればたちまち消え失せるはずだ、やや久しく独りで楽しんでいたが、ある夜友人を会し宴遊するに、例の瓶から何でも出で来る嬉しさに堪えず、かの瓶を自分の肩に載せて踊ると、瓶落ち破れて、夜叉のもとへ帰り、樵夫以前より一層侘しく暮したと出づ。アイスランドの伝説に、何でも出す磨を試すとて塩を出せと望み挽くと、出すは出すは、磨動きやまず、塩乗船に充ち溢れて、ついにその人を沈めたとあり。『酉陽雑俎』に、新羅国の旁※ちゅう人、山中で怪小児群が持てる金椎子が何でも打ち出すを見、盗み帰り、所欲撃つに随って弁じ、大富となった、しかるにその子孫戯れに狼の糞を打ち出せと求めた故、たちまち雷震して椎子を失うたと見ゆるなど、いずれも俵の底を叩いて、米が出やんだと同じく、心なき器什も侮らるると瞋るてふ訓戒じゃ。

それから、竜神が秀郷に送った無尽蔵の巻絹の因みに、やや似た事を記そう。ハクストハウセン(上に引いた