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じゅうはちじのおんがくよく
十八時の音楽浴
海野 十三
線上閱讀海野 十三《十八時の音楽浴(じゅうはちじのおんがくよく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 103,941 字 · 210 頁
しかしこの十六の部屋をことごとく知りつくしているのは博士コハクだけであって、バラは九室を、ペンはわずかに六室を知っているだけだった。いったい同一区の住民は、区内の隅から隅まで知るのを法令により許されているはずだったけれど、博士コハクはその掟を破って、職責に比例して研究室の交通を制限していた。
第六室までの案内は、至極無事に終った。変っているには相違ないが、そう愕くほどのものはなかった。そこでバラは一行の方を振りかえり、「第七室から、主として人造人間の秘密研究室になります。これから先は、すこし変っていますから、そのおつもりで……」
と、注意をすることを忘れなかった。
第七室に入ると、果然そこには大仕掛けな動力機械が林のように並んでいた。すべては人工宇宙線による原子力分解機関であって、二十四基に分れ、それが各台ともさらに多数の枝線へ変圧配給されているのであった。部屋の一方の壁はこれらの配給線管で毛糸の編物を顕微鏡でのぞいたような光景を呈していた。そしてすべてが深海の底のように無音の状態に置かれてあるのが、さらにこの部屋を恐ろしいものにした。
第八室に入ると、ここは参考標本室であった。