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じゅうはちじのおんがくよく

十八時の音楽浴

海野 十三

線上閱讀海野 十三《十八時の音楽浴(じゅうはちじのおんがくよく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 103,941 字 · 210 頁

青空文庫

人造人間の博物館ともいうべきところで、紀元前四世紀以来、人知が考え出した人造人間のありとあらゆる模型が陳列されてあった。あやつり人形のようなもの、甲冑武士のようなもの、進んでは電波操縦によるリレー式のもの、それから人造肉をかぶせてだいぶん人体らしくなってきたものなど約七百種のものが陳列されてあった。これらの人造人間の標本は、まるでみいらの殿堂に入ったように、怪しい表情を天井にむけ、永遠に硬化した肩と肩とを組み合わせていた。

ペンは始めて見る室々の怪奇さに、揉み手をしたり、目を大きく剥いたりして昂奮という態であった。

「第九室です。すこしうるさくなります」

とバラが案内人のような口調でいった。

ミルキ閣下は女大臣と目を見合わせて、ちょっと不安な表情をしたが、間もなく二人は胸を張り肘をつっ張って、しいて虚勢を張りながら、第九室に通う戸口の前に立った。

バラは、なんとしたことか、案内すると言って置きながら、扉を開くのを妙に躊躇していた。女大臣アサリは早くもそれを見て取って、彼女らしいヒステリーを起した。

「さあ、早く扉を開きなさい。ぐずぐずしていると、ためになりませんぞ」