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じゅうはちじのおんがくよく
十八時の音楽浴
海野 十三
線上閱讀海野 十三《十八時の音楽浴(じゅうはちじのおんがくよく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 103,941 字 · 210 頁
一行は、だんだんと開いてゆく隙間をとおして、室内の模様をこわごわ覗きこんだ。
「この第九室は、博士が試作品を入れておかれる部屋なんです。室内の生物たちを、あまりからかわないで下さいまし」
バラの先導で、一行は恐る恐る室内に足を踏み入れた。
途端に、なによりも早く一行を愕かせたものがあった。思いがけなくも、その室内に一人の裸女が立っていて一行の顔をジロリと見渡したのである。
その裸女は、年の頃は十七、八歳でもあろうか。牛乳を固めたような真白な艶のある美しい肢体をもっていた。ことに人目をひくのは、その愛くるしい顔だった。世界中探しても二人とはいないほどの美少女だった。どこやらミロのヴィナスに似ていたが、むしろそれよりも天使に近かったといった方がいいかもしれない。彼女は文字どおり一糸をもまとわない裸身を別にはじらうでもなく、一行の方を向いてにっこりと笑ってみせた。
「これは素晴らしい美人だ!」ミルキ閣下は好色な喜悦をあけっぱなしに叫んだ。「その女、名前はなんという」
「アネットという名がつけてございます」
とバラが少女に代って返事をした。
「なに、アネットというのか。