輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
こくをみる
古句を観る
柴田 宵曲
線上閱讀柴田 宵曲《古句を観る(こくをみる)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 166,028 字 · 333 頁
――この句を読んでそんな余計なことを考えた。
冬枯や物にまぎるゝ鳶の色 吏明
冬になって天地が蕭条たる色彩に充される。そういう天地の間にある時、茶褐色の鳶の姿が物にまぎれて見えるというのであろう。保護色などという面倒な次第ではない。鳶もまた冬枯色の中に存するのである。
作者は冬枯の中に鳶を点じ去っただけで、鳶そのものの状態については何も説明していない。飛んでいるか、とまっているかということも、句の表には現していないが、冬枯を背景とし、その色彩に紛るるとある以上、これはとまっている鳶と見るを至当とする。「物にまぎるゝ」という七字が簡単にこれを悉している。
麦まきや風にまけたる鳶烏 吏明
寒い畑に出て麦を蒔きつつある。強い風が野一面に吹きまくる。先ほどまで飛んでいた鳶も烏も、風に堪えられなくなったと見えて、そこらに影が見えなくなった、という意味かと思われる。
「風にまけたる」という言葉は上乗のものではないかも知れない。ただ現在風に吹かれつつある――吹き悩まされつつある状態だけでなしに、今し方まで飛んでいたのが、いつか見えなくなったという時間的経過を現し、その上に風の強い意味まで含ませるとすれば、やはりこういう意味の言葉を使わなければおさまらぬのであろう。