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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(四)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 167,105 字 · 337 頁
それゆえ、じつは、そなたさまのお口達者なところを見込んで、今より大奥女中残らずへ――」
「吹聴せいとのお頼みでござりますか」
「さようさよう、なにしろたくさんなご人数、それにとつぜん参りましたら、お気の小さいお女中がたでござりますゆえ、さぞかし肝をお冷やしなさるであろうと存じまして、特に前もってお吹聴願いたいのでござります。いかがでありましょうな」
「いや、ぞうさもないこと。千人、二千人おりましょうとも、この可賀が引きうけましたからには、お茶の子さいさいでござりやす。あなたさまはいま八丁堀でお名うての知恵巧者、むっつり右門が乗りこんだからには、ただでは済みませぬぞ、と、このように少しく色をつけて、すみからすみまでずいと触れ歩きまするでござります。ご用はそれだけで?」
「さようじゃ。なるべくお早くのう」
「心得まして候じゃ。では、またのちほど」
「いや、ちょっと待たれよ」
不意に横から呼びとめて、あやぶむように三宅平七が名人に念を押しました。
「なんぞお考えあってのことでござりましょうが、城内の手入れはいうまでもないこと、大奥お手入れとならば、手続きがなおさらめんどう、あのように吹聴させて、大事ござらぬか」