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やまとこじふうぶつし

大和古寺風物誌

亀井 勝一郎

線上閱讀亀井 勝一郎《大和古寺風物誌(やまとこじふうぶつし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 108,647 字 · 215 頁

青空文庫

たとえば後にもふれる長屋王の変のごとき、その理由は「私に左道を学んで国家を傾けんとす」というのであるが、「左道」とは何か、今もって史家の見解は定らない。またその後まもなく、天平元年四月百官に賜われる詔には「有下学二習異端一、蓄二積幻術一、厭魅咒咀、害二傷百物一者上、首斬従流」と戒められている。異端を学び、幻術を蓄積し、厭魅咒咀して百物に害を及ぼす者は、首謀者は斬罪に、連類者は流刑に処すというのであるが、今日で謂う思想取締乃至は邪教処断を思わしめて興深い。いずれにしても天平精神の昏迷を示すものといえよう。万葉後期の諸歌人がこの間に処して、言霊を云々したのも大きな戦いであった。

その他続日本紀を読むと、この時代には盗賊や殺人や掠奪も多く、人心不安だったことがうかがわれる。これに対する禁令が屡々みうけられるし、聖武天皇は御心配になって、徒に重罰を科すことを戒められ、法の適正な運用にみ心をつくされていることが拝されるのである。要するに天平時代は、今日考えられているような平穏の日ではなかった。仏陀の教えを真に学び信じた者は、当時の一部上層の人々に限られ、一般国民には未だその感化は及ばなかったのである。