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やまとこじふうぶつし
大和古寺風物誌
亀井 勝一郎
線上閱讀亀井 勝一郎《大和古寺風物誌(やまとこじふうぶつし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 108,647 字 · 215 頁
と銘記されていることが指摘されている。また太秦広隆寺の同じ形式の像も、寺の旧記には弥勒菩薩とあるそうで、中宮寺のこの本尊もしたがって同じ名で呼ばれはじめているようだ。この問題は美術史家にとっては常識なのだが、私は植田寿蔵博士が「夢殿」第十七輯に発表された研究を面白く思っている。菩薩像の姿態は、その菩薩の説く教の意義を何らかの形であらわそうとしていることは当然であって、弥勒の頬に指先をふれている挙措はむろんこの菩薩の願を語る。しかし如意輪観音にもまた同じような挙措があり、博士は「第一手思惟、愍念有情故」という如意輪菩薩観門義注秘訳の一句をあげ、中宮寺の像が必ずしも弥勒と断定し難い所以を述べておらるるのである。如意輪観音本来の姿は、六臂如意というとおり腕が六本あるが、そのうちの一手が軽く頬にふれていることは観心寺の像をみたとき私もはじめて知った。この頬にふれた一手の意味を、本質的なものとして含め強調したのが中宮寺の思惟像だという。そう断定する確実な資料はないが、精神においてはそうに違いないと博士はいう。私が博士の研究文に感心したのは、この間の考証自体よりも、考証をとおして語られたこの像への讃嘆がいかにも柔軟に美しかったからであるが、私自身は観音さまが大好きであるという単純な理由のもとに、なおさら同感したので