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だいぼさつとうげ

大菩薩峠4

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠4(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 264,133 字 · 524 頁

青空文庫

見れば、ははあなるほどと納得ができるのであります。

そのお伴は鉄砲を担いで、弾薬袋を肩から筋違に提げておりました。能登守はこうして今、家来とお伴とをつれて雪に乗じて、得意の鉄砲を試そうとするものと見えます。そうすればなるほど能登守らしい雪見だと、誰もいよいよ異議のないところでありましたけれど、その鉄砲を担いで弾薬袋を提げたお伴なるものが、尋常一様のお伴でないことを知っていると、また別種な興味が湧いて来なければならないのであります。

その伴は宇治山田の米友でありました。前に立った三人ともに合羽を着ていましたけれど、米友だけは蓑を着ていました。三人は脚絆と草鞋に足を固めていましたけれど、米友だけは素足でありました。三人は大小を差していましたけれど、米友は無腰でありました。

さて、勢いよく門の外へ飛び出した三人は、卍巴と降る雪を刎ね返してサッサと濶歩しましたけれども、米友は跛足の足を引摺って出かけました。

「米友」

能登守が振返って呼ぶと、

「何だ」

米友は傲然たる返事であります。

「冷たくはないか」

能登守も南条も五十嵐も、歩みながら振返って、米友の素足を見ました。