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だいぼさつとうげ

大菩薩峠4

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠4(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 264,133 字 · 524 頁

青空文庫

ほかのやつらへは怪我をさせないで、がんりき一人を射て落そうとするために、覘いに時間を要するらしい。

その間に、見物はようやく不穏の色を以て、小森の弓勢を眺めるようになりました。

「なにも、ああやって、飛道具を用いるまでのことはなかろうじゃねえか、悪い者なら行って引括って来るがよかろうじゃねえか、役人が手を下すまでのことがなけりゃあ、あいつらに任せておいたらよかりそうなものじゃねえか、何が何だかわからねえうちに射殺してしまおうというのは、あんまり乱暴だろうじゃねえか、第一、今日は八幡様へ流鏑馬の奉納、その日に神様の前で血を流すというのは不吉だろうじゃねえか、野郎どもは裸体で喧嘩をしているのに、それを弓矢であしらうというのは卑怯だろうじゃねえか」というような考えが誰の胸にもいっぱいになったから、それで穏かならぬ色を以て、神尾一派の者と小森の矢先とを眺めました。

「よせやい、よせよせ、弓なんぞよしやがれ」

と遠くから罵るものもありました。

「撲れ撲れ」

という者もありました。

見物は、もとより、屋根の上の騒ぎが何に原因して起り、ドチラが善いのか悪いのかわかってはいないけれども、それを遠矢にかけようという大人げない武士たちのやり方には、満足することができないのであります。