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だいぼさつとうげ
大菩薩峠4
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠4(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 264,133 字 · 524 頁
ない、弱い奴も斬ってみたいのだ、男も斬ってみたいが、女も斬る、ああ甲府は狭い、江戸へ出たい、江戸へ出て思うさまに人が斬ってみたいわい。ああ、人を斬った心持、その時ばかりが眼のあいたような心持だわい。助けてくれと悲鳴を揚げるのをズンと斬る、ああ胸が透く、たまらぬ」
竜之助は座の左を探って、手柄山正繁の刀を取り上げました。
「今宵もこれで斬った。女だ、まさしく女の声で助けてくれと泣いた。若い女であったか、年を取っていたか、そりゃわからぬ。綺麗な面をしていたか、醜い面をしていたか、それもわからぬ。若い女であったら何とする、また美しい女であったら何とする、おれはただ斬ればよいのだ、斬りさえすれば胸が透くのだわい。声をしるべに斬った途端に、縋りついて泣いたからまた斬った、それでこの片腕がおれの羽織にしがみついたなりに残った」
竜之助はその刀に残る血の香に顫えつくようでありました。身体もまたブルブルと顫えて、手に持った刀から水が飛ぶようであります。
「以前は強い奴でなければ斬りたくなかった、手ごたえのある奴でなければ斬ってみようと思わなかった、このごろになっては、弱い奴を斬ってみたい、助けてくれと泣く奴を斬るのが好きになったわい。