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やまびこおとめ
山彦乙女
山本 周五郎
線上閱讀山本 周五郎《山彦乙女(やまびこおとめ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 126,360 字 · 251 頁
清左衛門も花世も、その他の土着民の、多くの者たちも、暴挙には無関係であったし、むしろ反対していたのである。
もっと根本的には、平四郎らが、江戸から乗り込んで来た理由は、甲府城に対する示威、ということであった。綱吉の死に続く、吉保の失脚によって、かねて甲府城に武備を貯えていた、無思慮な一味が、万一にも事を起こすようなことが、あってはならない、「暴挙の企図はわかっているぞ」という意味を、行動で示すためであった。……じっさいには、これよりさきに、六代将軍となった家宣(甲府侯)と、その帷幄の人々の、すばやい、果断な処置によって、柳沢系の勢力は、巧みに骨抜きにされ、もはや、なにをする余力も、無くなっていたのであるが。
登世は死に、登世といっしょに来た者も、菱屋庄兵衛、次高来太、遠藤千之助らと、他に死者三人、七人が捕えられた。これらは、甲府城の城代、柳沢隼人に引渡されたが、他の者は(二三の条件付きで)二十日ほどのちに釈放され、騒ぎはおさまった。
五月の末に、平四郎たちは江戸へ去った。そのとき、主馬はしきりに、半之助にも江戸へ帰るように、とすすめた。
――いつまでこんな山の中にいられるものじゃない、いま帰れば、こんどの事で、いっしょに働いたという名目が立つし、好ましい役にも就けるだろう、遁世は老年になってからでいいじゃ