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あしのうら
怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像
蘭 郁二郎
線上閱讀蘭 郁二郎《怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像(あしのうら)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 109,233 字 · 223 頁
『ああ、そうか――』
と驚いたきり、一言もなかった。春生は負おしみのように、
『毒殺とは医者らしく思いついたもんだ』
と、聴えぬように呟いたが、それ以外、このハッキリした解答に、異論を挟む余地がなかった。
『どんな方法で、何を与えたか、それは犯人に訊くのが一番近道だろうね』
博士はそういうと、にこにこと事もなげに笑っていた。
鷺太郎は、その厚い金縁眼鏡の輝きを、いつになく光々しく感じながら、自分の「直感」を証明してくれた畔柳博士を仰ぎ見た。
『じゃ警察へ電話しましょうか――』
鷺太郎が腰を浮かすと、
『まち給え――』
春生が止めた。
『まち給え、も一つ、こんどの事件を話してくれたまえ、同一人の犯行と思われる今夜の事件に、その山鹿が無関係となったら、或は前の事件も彼ではなかったかも知れないじゃないか。周章て訴える必要はないよ』
『いや、今夜の事件も、山鹿に違いない。僕は慥に彼奴を見たんだ』
『ふーん、じゃそれを警察に隠したのかい」
『隠した、という訳ではないけど、一寸、不審な点があるんでね』
『そら見給え、どんなことだ』
『いや、僕があの山鹿の家まで行くと、その門の中から二人連れが出て来たんだ。