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きょうりゅうとう
恐竜島
海野 十三
線上閱讀海野 十三《恐竜島(きょうりゅうとう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 98,662 字 · 199 頁
後から考えるのに、このときモンパパ号は突如として大爆発を起し、船体は粉砕し、一団の火光になって四方へとびちったのであった。わずか数秒間のすこぶる豪勢な火の見世物として、附近の魚類をおどろかしたのを最後に、貨物船モンパパ号の形はうせ、空中から落ちくる船体の破片も、漂流する屍体も、みんなまっくろな夜空と海にのまれてしまったのである。
SOSの無電符号一つ、うつひまがなかった。だからモンパパ号の遭難に気がついた第三者はいなかった。
漂流
玉太郎は、ふと気がついた。
ポチの声が聞えるのだ。
「ポチ」と、犬の名をよんだときに、玉太郎はがぶりと潮をのんだ。息が出来なくなった。夢中で水をかいた。
海の中にいることがわかった。体がふわりと浮きあがる。
「あ、痛……」
頭をごつんとぶっつけた。木片であった。犬がすぐそばで吠えつづけた。玉太郎は完全に正気にかえった。
海の上に漂っていることに気がついた。しかしどうして自分が海中へとびこんだのか、そのわけをさとるまでにはしばらく時間がかかった。
犬は、たしかにポチだった。まっくらな海のこととてポチの顔は見えなかったが、こっちへ泳ぎよってきて、木片のうえへはいあがると、またわんわんと吠えた。