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いちかわくめはち
新編 近代美人伝 (下)
長谷川 時雨
線上閱讀長谷川 時雨《新編 近代美人伝 (下)(いちかわくめはち)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 138,172 字 · 277 頁
だが、その、今になってが困るのかなと思った。だが、母の弱さにも嘆息した。母は合資の、倒れかけた紅葉館を建て直して、儲けを新株にして、株式組織に固め、株主をよろこばせたうえで、追出された。年老いて、我家も投り出しておいて、故中沢彦吉さんに見出されたからと、意気に感じて、夜の目も眠ないで尽した誠実はみとめられずに、喧嘩のように出されて、子たちがいる家にも足むけが出来ないと、死にもしかねない有様に、当時、草茫々とした、破ら家を生麦に見つけだして、そこに連れて来てあげて、やっと心持ちを柔らげさせたのではなかったか。そのおり、利益のあったときには、長谷川さん長谷川さんとやさしくした株主のだれが、優しい言葉をかけたか? もとより、無智だった母の、法律的なことは知らずに、感情からのゆきちがいはあったとしても、権利、義務を主とした会社ではなく、酒と媚の附属する料理店で、お客であって株主でもある人たちは、一番やすく遊んで食べて、利益も得ている、その株主の一人で柳原さんもあったのだ。顔馴染を利用するのが、あんまり現金すぎるとも思い、引受けた母までが嫌だった。だからといって、それとこれを混じて、ものを書くような卑劣さを持つかとおもわれるより、そう思うほうが、よっぽど賤しいと思ったのだった。