輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(一)
岡本 綺堂
線上閱讀岡本 綺堂《時代推理小説 半七捕物帳(一)(はんしちとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 158,540 字 · 319 頁
葬列の着くまえに近所の者が二、三人先廻りをしていて、徳蔵に手伝って何かの世話をやいていたが、そのなかの一人が半七を見て丁寧に挨拶した。
「やあ、神田の親分。おまえさんも見送りに来て下すったのですかえ。路の悪いのにどうも恐れ入りました」
それは浅草に住んでいる伝介という男であった。三十二三の小作りの男で、表向きの商売は刻み煙草の荷をかついで、諸屋敷の勤番部屋や諸方の寺々などへ売りあるいているのであるが、それはほんの世間の手前で、実は小博奕などを打っている無頼漢であることを半七は知っていた。堅気に見せかけても何となくうしろ暗いところがあるので、彼は半七にむかっては特別に腰を低くして、しきりに如才なく挨拶していた。飛んだところで忌な奴に逢ったとは思いながら、半七はまずいい加減にあしらっていると、伝介は茶を汲んで来て小声で訊いた。
「親分も徳蔵の家を御存じなんですかえ」
「いや、兄貴は知らねえが、弟の方は山城屋さんにいる時から知っているので、きょうは見送りに来たのさ。なにしろ若けえのに可哀そうなことをしたよ」
「そうでございますよ」と、伝介はなんだか腑に落ちないような顔をしていた。