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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(三)

岡本 綺堂

線上閱讀岡本 綺堂《時代推理小説 半七捕物帳(三)(はんしちとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 201,612 字 · 405 頁

青空文庫

品川の女に馴染があるそうだが、これも若い者のことでしようがありますめえ」

「身にひきくらべて贔屓をするな」と、半七は笑った。「だが、まあ、いいや。そこまで判れば大抵の見当は付いた。御苦労ついでに品川へ行って、あいつが此の頃の遊びっぷりをしらべて来てくれ。店の名は判っているだろうな」

「わかっています。化伊勢のお辰という女です。すぐに行って来ましょう」

幸次郎は又出て行ったが、その晩、かれが引っ返して来ての報告は半七を少し失望させた。

「清次は月に四、五たびは来るそうですが、まあ身分相当といったくれえの使いっぷりで、今月になって二度来たが、別に派手なこともしねえと云いますよ。どうでしょう。もう少しほかを洗ってみましょうか」

「まあ、よかろう。今になんとかなるだろう」と、半七は云った。「だが、まあ、これだけじゃあ済まねえ。これからもあの野郎に気をつけてくれ」

「ようがす」

幸次郎はかさねて受け合って帰ったが、別に取り留めたことも探し出さないとみえて、それから又半月ほど過ぎるまで、この一件に就いてはなんの新らしい報告も持って来なかった。人の噂も七十五日で、潮干狩の噂はだんだんに消えて行った。