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かいじょうのみち
海上の道
柳田 国男
線上閱讀柳田 国男《海上の道(かいじょうのみち)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 182,344 字 · 353 頁
八 穂落し神の伝説
最も有名なる「おもろ」の一章に依ると、アマミキョは彼らの始祖の名であったようにも取れるが、その次々の子孫もなお暫らくは同じ名をもって呼ばれていたらしく、一人では果し得ない色々の事業に携わっていた。すなわち後代のアマンチュと同じに、古い頃の種族の名でもあったかと思われる。島の東南部にある久高という属島の浜に、白い小甕に入って寄ってきた五つの種子の中には、シラチャネすなわち稲の種だけが欠けていたので、アマミキョは天に祷って、鷲をニライカナイに遣ってこれを求めさせたところ、三百日目に三穂をくわえて戻ってきた。始めてその種子を蒔いた田を三穂田と謂うと、聞得大君御殿の『御規式次第』にあるのは、すなわち知念・玉城の親田、高マシのマシカマの田に稲植え始むと、『由来記』巻三にあるものと同じで、久高は元より砂地で水乏しき島であり、ここに白種を蒔くことができなかったためである。
八 穂落し神の伝説
この鷲の鳥が三百日もかかって、たった三穂だけの稲の種を運んだということは、『由来記』ばかりでなく、後に出た漢文の『琉球国旧記』にも省略して、阿摩美久みずからが儀来河内に往来して、稲種を請け乞うてきたと明記したのは、単なる誤解や忘失ではなく、もっぱらその阿摩美久を始祖の半神半人と見たために、鳥などに頼むわけがないと推断した結果であっ