輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

線上閱讀国枝 史郎《蔦葛木曽棧(つたかずらきそのかけはし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 335,908 字 · 669 頁

青空文庫

雪を蹴立てて青母衣組

てくださりますよう!」彼は熱心に心の中でこう祈願しているのであった。

彼はいつまでもいつまでも動かず椅子に腰掛けていた。

雪を蹴立てて青母衣組

夜は森々と更けていた。嵐は益※(二の字点、1-2-22)吼え狂い、雪は滝のように降り注ぎ、硫黄ヶ滝の絶壁は経帷子で蔽われたように、白一色の物凄さ。滝は凍って音を立てず、時々崩れる頽雪は、岩をも大木をも引き包んで、深々たる谷底へ落ちて行く。空には月なく星もなく、地上には一点の火光もない。

この時三個の人影が絶壁の上へ現われた。

云うまでもなく吟味所から、そして弾正太夫から、先ほど別れた三人である。雪に悩み嵐に遮られ喘ぎ喘ぎ上りはするが、ともすると足を踏み辷らせ、谷の底指して落ちようとする。それを互いに助け合って上へ上へと上がって行く。

彼らの上がって行く絶壁の彼方、雪に蔽われた林の中から、不思議の音と掛け声とが、ある不規則の間を置いてひっきりなしに聞こえてはいたが、焦心って上がる三人には何んの音やら解らなかった。

こうして五更も過ぎた頃、大絶壁もようやく越え、三人は山上に辿り着いた。巨岩の雪を手で払い、体をピッタリ寄せ合って、寒気を防ぎながら腰を下ろし、夜の明けるのを待ち受けた。