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ずいひつ みやもとむさし
随筆 宮本武蔵
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《随筆 宮本武蔵(ずいひつ みやもとむさし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 141,786 字 · 278 頁
山水三千世界を万理一空に入れ 満天地をも
契るといふ心を題として
乾坤をそのまゝ庭と見るときは我は天地の外にこそ住め
座禅
座禅して工夫もなさず床のうへにたゞいたづらに夜を明すかな
○
見るやいかに加茂の競馬の駒くらべ駆けつけ返すも座禅なりけり
稚拙といったら、実に稚拙である。和歌のかたちをかりて、べつな自分のいう所を述べているにすぎない。しかし、乾坤の一首のような内容、またその題語の調子などから見て、これは正しく武蔵の歌であると見ていいと思う。
このほかに、自分がかつて観た、彼の自画像の自賛の歌などもあるが、果たしてどうかは、確言できない。
それよりも私が興味ふかく思ったのは、往年、天理教の中山正善氏からわざわざ「武蔵の俳句がある」といって貸してくだすった天理図書館蔵本の「鉋屑集巻第二」という江戸初期頃の句集に、无何というその俳号と共に、彼の句が載せられていることだった。集中の俳人を見ると、播州、姫路、備中など山陽の地名が肩に書かれてあり、武蔵の句は――あみだ笠やあのくたら/\夏の雨――とある。そして宮本武蔵、无何と俳号氏名が併記してあるが、さてどういうものであろうか。