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せいあどうきだん

青蛙堂鬼談

岡本 綺堂

線上閱讀岡本 綺堂《青蛙堂鬼談(せいあどうきだん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 121,438 字 · 238 頁

青空文庫

かの池を以前は単に龍の池と呼んでいたのですが、この事件があって以来、さらに馬という字を付け加えて、龍馬の池と呼ぶようになったのだそうです。」

「で、その木像と木馬も今も残っているのですか。」と、わたしはこの話の終るのを待ちかねて訊きました。

「それにはまたお話があります。」と、横田君は静かに言いました。「あとで聞くと、その祐慶という仏師は日本の人ではなく、宋から渡来した者だそうです。日本人ならば髪を切りそうなところを、髭を切って残したというのから考えても、なるほど唐の人らしく思われます。それから七八百年の月日を過ぎるあいだに、土地にもいろいろの変遷があって、黒太夫の家は単に黒屋敷跡という名を残すばかりで、とうの昔にほろびました。龍馬の池も山崩れや出水のためにいくたびかその形をかえて、今では昔の半分にも足らないほどに小さくなってしまいました。それでも龍神の社だけは江戸の末まで残っていたのですが、明治元年の奥羽戦争の際には、この白河が東軍西軍の激戦地となったので、社も焼かれてしまいました。もうその跡に新しく建てるものもないので、そこらは雑草に埋められたままです。