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まじゅつし
魔術師
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《魔術師(まじゅつし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 139,264 字 · 280 頁
「さあ白状しろ。親の命がけの仕事を妨げようとする不孝者め。それ程あいつがいとしいか。うぬ、白状しろ」
ビシリビシリ、細引の鞭は、文代のふっくらとした太腿へ、刃物の様に食い入るのだ。
「いくら親でも、いくら親でも、悪事の味方は出来ません」
文代は、痛さをこらえ、父を睨みつけて、ハッキリと云ってのけた。
「うぬ、うぬ、よくも云ったな。どうするか見ろ」
源造の怒りは極点に達した。
彼は手ぬるい鞭を投げ捨てて、足を上げると、固い靴のかかとで、いやと云う程、文代の脾腹を蹴りつけた。
文代は、「ウーン」とうめいたまま、動かなくなってしまった。
酔っぱらっていた源造は、手加減が出来なかったのだ。娘が気絶したのを見ると、流石に驚いたが、それを介抱する様な彼ではない。
「ざまを見ろ。……サア、今度は娘を上陸させた野郎の番だ。オーイ、誰かいないか。三次を呼んで来い。三次の野郎をここへ引張って来い」
首領の怒号に、部下のものが駈けつけたが、文代の倒れているのを見ると、顔色を変えて立ちすくんでしまった。彼等は源造の癇癪がどんなに恐しいものであるかを、よく知っていたのだ。
「三次はどこにいる。