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ぐうたらどうちゅうき

ぐうたら道中記

佐々木 邦

線上閱讀佐々木 邦《ぐうたら道中記(ぐうたらどうちゅうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 164,113 字 · 332 頁

青空文庫

「極端なことを言う男だね」

と小林さんは一笑に附して、

「ソロ/\出掛けようじゃないか?」

「まあ、待って呉れ。少し料簡があるんだから」

と団さんは考え込んだ。

「此処へ身を投げる決心かも知れないよ」

とお父さんも無駄口ばかり叩いて動こうとしない。

「好い風が来るなあ」

と三輪さんも寝転んでしまった。

「田鶴子や」

と少時してから団さんが改まった調子で呼んだ。そうして、

「お前はお父さんのことを俗物だと言うが、これでも相応風流心があるんだよ。袴腰を即題に一つ和歌を読んだから聞いてお呉れ」

「おや/\、大変なことになったぜ」

とお父さんと三輪さんは起き直った。

「道理で先刻から頻に両手の指を折って数えていたよ」

と小林さんも早速傾聴的態度を取った。

「桜島さ、先ず。小川君のお説に従ってね。桜島、溶岩が流れて盲目縞、くっきり青き袴腰かな。何うだね?」

「恐れ入った。一世一代だね」

とお父さんが称揚した。

「実際仕様書よりも骨が折れる」

と団さんは汗を拭きながらも得意だった。

「桜島、溶岩が流れて盲目縞、くっきり青き袴腰かな」

と三輪さんはもう一遍繰り返して、

「和歌かね? 狂歌かね?」