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しゅんきんしょう

ちくま日本文学014 谷崎潤一郎

谷崎 潤一郎

線上閱讀谷崎 潤一郎《ちくま日本文学014 谷崎潤一郎(しゅんきんしょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 85,196 字 · 169 頁

青空文庫

人たちの気が知れなんだということでござります、でござりますから修行の苦しみというものを知らずにあれまでにおなりなされたのは天品だったのでござりましょうと。けだし春琴は鵙屋のお嬢様であるからいかに厳格な師匠でも芸人の児を仕込むような烈しい待遇をする訳に行かない幾分か手心を加えたのであろうその間にはまた、千金の家に生れながら不幸にして盲目となった可憐な少女を庇護する感情もあったろうけれども何よりも師の検校は彼女の才を愛し、それに惚れ込んだのであった。彼は我が児以上に春琴の身を案じたまたま微恙で欠席する等のことがあれば直ちに使を道修町に走らせあるいは自ら杖を曳いて見舞った。常に春琴を弟子に持っていることを誇りとして人に吹聴し玄人筋の門弟たちが大勢集まっている所でお前達は鵙屋のこいさんの芸を手本とせよ〔注、大阪では「お嬢さん」のことを「糸さん」あるいは「とうさん」といい姉娘に対して妹娘を「小糸さん」あるいは「こいさん」などと呼び分けること現在もしかり。春松検校は春琴の姉にも手ほどきをしたことあり家庭的に親しかったので春琴をかく呼んだ