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まんようしゅうか

万葉秀歌

斎藤 茂吉

線上閱讀斎藤 茂吉《万葉秀歌(まんようしゅうか)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 213,820 字 · 427 頁

青空文庫

(巻一・三七)とも比較が出来るし、また、笠金村とも同行したのだから、金村の、「万代に見とも飽かめやみ吉野のたぎつ河内の大宮どころ」(巻六・九二一)、「皆人の寿も吾もみ吉野の滝の床磐の常ならぬかも」(同・九二二)の二首とも比較することが出来る。比較して見ると、赤人の歌の方が具体的で、落着いて写生している。なお、声調のうち、第三句の「久木生ふる」という伸びた句と、結句の「しば鳴く」と端的に止めたのを注意していいだろう。

○

島隠り吾が榜ぎ来れば羨しかも大和へのぼる真熊野の船 〔巻六・九四四〕 山部赤人

山部赤人が、辛荷島を過ぎて詠んだ長歌の反歌である。辛荷島は播磨国室津の沖にある島である。一首の意は、島かげを舟に乗って榜いで来ると、羨しいことには、大和へのぼる熊野の舟が見える、というので、旅にいて家郷の大和をおもうのは、今から見ればただの常套手段のように見えるが、当時の人には、そういう常套語が、既に一種の感動を伴って聞こえて来たものと見える。「真熊野の舟」は、熊野舟で、熊野の海で多く乗ったものであろう。攷證に、「紀州熊野は良材多かる所なれば、その材もて作りたるよしの謂か。