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まんようしゅうか
万葉秀歌
斎藤 茂吉
線上閱讀斎藤 茂吉《万葉秀歌(まんようしゅうか)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 213,820 字 · 427 頁
此歌は一首に三つも地名が詠込まれている。「朝霞たなびく野べにあしひきの山ほととぎすいつか来鳴かむ」(巻十・一九四〇)の例があるが、民謡風だから「個」の作者が隠れて居り、それだけ呑気である。この近くにある、「もののふの磐瀬の杜の霍公鳥いまも鳴かぬか山のと陰に」(巻八・一四七〇)でも内容が似ているが、これも呑気である。
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夏山の木末の繁にほととぎす鳴き響むなる声の遙けさ 〔巻八・一四九四〕 大伴家持
大伴家持の霍公鳥の歌であるが、「夏山の木末の繁」は作者の観たところであろうが、前出の、「山の際の遠きこぬれ」の方が旨いようにもおもう。「こゑの遙けさ」というのが此一首の中心で、現実的な強味がある。この巻(一五五〇)に、湯原王の、「秋萩の散りのまがひに呼び立てて鳴くなる鹿の声の遙けさ」も家持の歌に似ているが、家持の歌のまさっているのは、実際的のひびきがあるためである。然るに巻十(一九五二)に、「今夜のおぼつかなきに霍公鳥鳴くなる声の音の遙けさ」というのがあり、家持はこれを模倣しているのである。併し、「夏山の木末の繁に」といって生かしているのを後代の吾等は注意していい。