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まんようしゅうか
万葉秀歌
斎藤 茂吉
線上閱讀斎藤 茂吉《万葉秀歌(まんようしゅうか)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 213,820 字 · 427 頁
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卯の花の咲き散る岳ゆ霍公鳥鳴きてさ渡る君は聞きつや 〔巻十・一九七六〕 作者不詳
問答歌で、この歌は問で、答歌は「聞きつやと君が問はせる霍公鳥しぬぬに沾れて此ゆ鳴きわたる」(巻十・一九七七)というのであるが、問の方がやはり旨く、答の方は「鳴きわたる」などを繰返しているが、余程劣るようである。問答歌で、相手があるのだから、「君は聞きつや」で好い筈だが、こう単純にはなかなか行かぬものである。また、「卯の花の咲き散る岳ゆ」と云って印象を鮮明にしているのも、技巧がなかなか旨いのである。「岳ゆ」の「ゆ」は、「より」の意で、「鳴きてさ渡る」という運動してゆく語に続いている。「咲き散る」という云いあらわし方も、時間を含めたもので、咲くのもあり散るのもあるからであるが、簡潔で旨い。「梅の花咲き散る苑にわれ行かむ」(同・一九〇〇)、「秋萩の咲き散る野べの夕露に」(同・二二五二)等の例がある。普通は、「梅の花わぎへの苑に咲きて散る見ゆ」(巻五・八四一)という具合に、「て」の入っているのが多い。
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真葛原なびく秋風吹くごとに阿太の大野の萩が花散る 〔巻十・二〇九六〕 作者不詳