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しゅっけとそのでし

出家とその弟子

倉田 百三

線上閱讀倉田 百三《出家とその弟子(しゅっけとそのでし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 121,812 字 · 248 頁

青空文庫

第一場

須磨(同)         七歳

専信(弟子)

顕智(弟子)

橘基員(武家)

家来            二人

侍医

輿丁            数人

僧             数人

第一場

善法院境内の庭。

正面および右側に塀。右側の塀の端に通用門。塀の向こうに寺の建物見ゆ。庭には泉水あり。そのほとりに静かな木立ち、その陰に園亭あり。道は第一の門(見えず)を越えて、境内に入り庭を経て、通用門に入るこころ。朝。

お利根とお須磨と園亭で手まりをついている。

お利根 (手まりを拾う)今度はあたしよ。須磨さま。(まりをつく)

二人 (歌う)

手まりと手まりとゆき合うて、

一つの手まりがいうことにゃ、

姉さん、姉さん、奉公しょう。

…………………………

ちゅんちゅん雀が鳴いている。

奥様奥様おひなれや。

…………………………

お寺の門で日が暮れて、

西へ向いても宿がなし、

東へ向いても宿がなし…………

お利根 (まりを落とす)あら。

お須磨 そらまりがそれた。(まりを拾おうとする)

お利根 (すばやくまりを拾いあげてすぐつきかける)

お須磨 あたしよ。ねえさま。