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じゅうはちじのおんがくよく

十八時の音楽浴

海野 十三

線上閱讀海野 十三《十八時の音楽浴(じゅうはちじのおんがくよく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 103,941 字 · 210 頁

青空文庫

「これを見たまえ。これがこの室にある立体分解電子機と、もう一つ立体組成電子機の縮図だ。わしは十五年かかって、この器械を発明し、そして実物をつくりあげたのだ」

「なんです、この立体分解とか立体組成とかいうのは」

「うん、そのことだ。この説明はなかなかむつかしい。君はテレビジョンというものを知っているかね。あれは一つの写真面を、小さな素子に走査して、電流に直して送りだすのだ。それを受影する方では、まず受信した電流を増幅して、ブラウン管のフィラメントに加える。すると強い電流がきたときは、フィラメントは明るく輝き、たくさんの熱電子を出すし、弱い電流がきたときはフィラメントは暗く光って、熱電子は少ししか出てこない。この熱電子の進路を、ブラウン管の制御電極でもって、はじめと同じように走査してやると、電光板の上に、最初と同じような写真が現われる。これがテレビジョンの原理だ」

僕はなんのことだと思った。テレビジョンの原理などは、博士にきくまでもないことである。

「テレビジョンと、博士のご発明の立体分解電子機とは、どういう関係があるのですか」

「つまりそれは、一口にいうと、テレビジョンとか電送写真とかは、いまもいったとおり平面である写真を遠方に送るのであるが、わしの発明した電子機では、立体を送ったりまた受けたりするのさ」