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じゅうはちじのおんがくよく
十八時の音楽浴
海野 十三
線上閱讀海野 十三《十八時の音楽浴(じゅうはちじのおんがくよく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 103,941 字 · 210 頁
「立体を送ったり受けたりといいますと――」
僕にはなんのことだか分らないので、問いかえした。
「つまり物体をだね、たとえばここに鉄の灰皿がある。これを電気的方法によって遠方へおくったり、また遠方にあるアルミニュームの金だらいを電気的方法によってここへ持ってきたりするのさ。あっはっはっ、いっこう解せぬという顔つきだね。考えだけならなんでもないではないか。平面がテレビジョンや電送写真として送れるものなら、立体もまた送ったり受けたりできるわけではないか」
僕には、博士のいうことがすこしずつわかってきた。
「しかし博士、写真などはいと簡単ですが、鉄の灰皿などとなると、これは物質ではありませんか。電気になおすたって、なおせますか」
「なあに訳のないことさ。鉄にしろアルミニュームにしろ、これをだんだん小さくしてゆくと分子になり、原子になりそれをさらに小さくわってゆくと電子とプロトンとになる。ところがプロトンとは、電子のぬけ穀のことであって、結局、この世の中には電子のほかになにものもないのさ。すべての物質は空間をいかに電子が構成しているかによって、鉄ともなりアルミニュームともなるんだ。