輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
ちきゅうとうなん
地球盗難
海野 十三
線上閱讀海野 十三《地球盗難(ちきゅうとうなん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 84,072 字 · 168 頁
特殊事情があるにしても、腑に落ちない。第一何処に隠しているか知らないが、ドクトルの身辺には、ただ洋杖があるばかりで、それらしいものを外に発見することが出来なかった。
大隅がそんなことを思い続けているところへ、廊下に微かに跫音が聞えてきて、やがてそれが部屋の前で、バタリと停った。
(誰?)
と、大隅は咄嗟に椅子の上から立ち上った。そして彼は身を飜してカーテンの蔭に、身を隠し、ソッと入口の方を窺った。
すると、扉が音もなく開いて、そこからヌーッと出て来た黒眼鏡に鬚だらけの顔(……おお、やはり、ドクトル、シュワルツコッフだ)太い洋杖を持ったドクトルは、用心深い眼を光らせ、忍び足で室内に入ってきた。
(何をするつもりだろう)
ドクトルは、暫く四周を見廻していた。
そのうちに、彼は壁際に並んでいる辻川博士の厳重な書類戸棚の前に近より、そしてその鉄扉に手を懸けて、ウンウン引張った。しかし鉄扉はビクとも動かなかった。
ドクトルは観念したものか、今度は大きな机のところに寄って、上から二段目の抽出を開き、その中をしきりと探しはじめた。
(ハテナ)
と、大隅学士はカーテンの蔭から、首を振った。