輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

ちきゅうとうなん

地球盗難

海野 十三

線上閱讀海野 十三《地球盗難(ちきゅうとうなん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 84,072 字 · 168 頁

青空文庫

これは一体どうした訳だろう。

「私、大きな音で愕きました。何事が起りましたか」

大隅は、それに応えようともせず、例の殺人洋杖をドクトルの方に向けてみた。するとドクトルは平気な顔をしていた。

「ドクトルは、今まで何をしておいででしたか」

「私?……私は睡っていました。たいへん元気になりました」

大隅はドクトルが嘘を云っているように思われなかった。そして尚も油断なく、その応接室に入ってみると、なるほどその部屋には、ドクトルが今まで寝ていたらしい証拠があった。長椅子の前に、脱ぎ揃えられてあった一足の短靴がそれであった。中に手を入れてみたが、それはひやりと冷めたく感じた。今まで履いていたものを脱いだのでは、こうは冷めたく感じない。さっき大隅学士を襲撃したドクトルは、確かに靴を履いていた。

(すると……すると、自分を襲撃したドクトルと、ここに寝ていたドクトルと、二人のドクトルがいることになる)

大隅は、愕くべき結論をつかんで、それをどう説明したらよいかについて苦しんだ。

「どうも可笑しいことですね」

「可笑しい。何、可笑しいですか」

彼はドクトルを其処に待って貰って、階段を下りていった。