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だいうちゅうえんせいたい

大宇宙遠征隊

海野 十三

線上閱讀海野 十三《大宇宙遠征隊(だいうちゅうえんせいたい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 53,967 字 · 109 頁

青空文庫

風間三郎は、コーヒー沸しの前へすわって、その口からゆらゆらとたちのぼる湯気をじっと見つめている。

室内がいやに、しずかになった。コーヒー沸しのふたも、まだおとなしくしている。

(一体、なんだろうなあ、めずらしいものというのは?)

三郎が、いやに考えこんでいたとき、天井につけてあった呼鈴が、ぶうぶうぶうと鳴りだした。それは艇長をよびだしている信号音であった。

「艇長、電話です」

三郎がいうと、地球儀のうえに筆をはこんでいた艇長は、やおら顔をあげ、

「そうらしいね。はい、艇長は電話にかかった」

“はい、艇長は電話にかかった”――ということばは一種の暗合であった。そういうことばをいうと、スイッチが、高声器の方へ切りかえられるのであった。スイッチを手で切りかえるかわりに“ハイ、艇長は電話にかかった”といえば、スイッチが切りかえられるのである。

むかし、岩の前に立って、“開けゴマ”とさけぶと、岩が二つにわれて、その間から入口があらわれるという話があるが、今はそれと同じことをやって、スイッチを切りかえられるのだった。これを、音波利用のスイッチという。

高声器から、ぷっぷっという雑音が出てきたと思ったら、とたんに大きい当直長のこえがとびだした。