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だいぼさつとうげ
大菩薩峠4
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠4(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 264,133 字 · 524 頁
してみればこの部屋も、これは舶来の酒呑童子が甲州へ分家を出したのかも知れぬ、してみると我々は、さしむき渡辺の綱であり坂田の金時であるわけだが、実はうっかりすると退治られる方で、退治る方の役廻りでない」
卓子の上へ頬杖をつきながらこう言って笑っているのは、二番室にいた破牢の先達で、これもその名を仮りに五十嵐と呼ばれていた壮士でありました。
この南条と五十嵐と二人の話しぶりは傍若無人でありました。実際傍に人はないのであったが、それにしてもこの夜中に人の家へ忍び込んだ者の態度としては、あまりに傍若無人でありました。
しかしながら駒井能登守は、この傍若無人をかえって興味を以て見、かつその会話を聞かないわけにはゆきません。彼等がこの上どんな挙動に出るかを究めてみなければならなくなりました。それ故に能登守は扉をあけることもせずに、鉄砲を携えたままで、例の隙間から窺っているのであります。そうすると南条は立ち上りました。立ち上って書棚の方へ行って、並べてある書物を一通り見て廻りましたが、最後にその中の一冊を抜き取って前の裸蝋燭のところまで持って来て、
「蘭書だ」
と言いました。