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ようかいげんだん

妖怪玄談

井上 円了

線上閱讀井上 円了《妖怪玄談(ようかいげんだん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 29,869 字 · 59 頁

青空文庫

第二七節

今その例を示すに、最も簡便なるものは、俗に癖というものこれなり。人と互いに対座するの際、あるいは折々首をかくものあり、あるいは折々膝を擦するものあり、あるいは髯をひねるもの、あるいはキセルを弄するものあるは、平常の習慣の相積みて一種の癖を生じたるものなり。すでに一種の癖を生ずるときは、自らそのなすところを識覚せざるをもって、いわゆる不覚作用なり。その不覚作用の起こるは、「呂」点より伝うるところの感覚「伊」に達して、再三「波」に向かって出ずるときは、習慣の力その波道次第に習熟して、「呂」点より入りきたるところのもの、その余波を「仁」点に伝うるを待たず、ただちに「波」に向かって流出するに至るがゆえなり。これに反して、識覚作用の起こるは、「伊」点に達するところのもの、その余波を「仁」に伝えて、その中枢作用を催起するによる。これをもって、不覚作用の習慣によりて起こるゆえんを知るべし。

第二七節

しかるにまた、脳髄中の思想作用の、不覚作用に変ずることあるゆえんを考うるに、その不覚作用とは、「呂」より入りきたるところの動波「仁」に達して、なお自ら識覚せざることあるをいう。