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けんせいのほんぎをといてそのゆうしゅうのびをなすのみちをろんず
憲政の本義を説いてその有終の美を済すの途を論ず
吉野 作造
線上閱讀吉野 作造《憲政の本義を説いてその有終の美を済すの途を論ず(けんせいのほんぎをといてそのゆうしゅうのびをなすのみちをろんず)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 85,839 字 · 169 頁
(ハ)民選議院制度
いずれにしても、余りに極端に奔って国政の円満なる進行を妨げて居るが、しかし三権分立の趣意を徹底的に貫こうとすれば、実はここまで行かなければならないのである。かほどの厳格なる意味においてはこの主義は近代憲法の特色ではない。近代憲法の特色としては、主として司法権の独立に着眼すべく、全体としての三権分立主義はこれを大体の観察に止むべきである。
(ハ)民選議院制度 民選議院制度が近代憲法上の特色として認めらるるに到った所以は、一面においては三権分立主義を執れる結果である。即ち三権分立主義は、立法権の行使はこれを政府・裁判所以外の他の特別機関に委すべき事を主張するからである。しかしながら、ここに特に民選議院制度を憲法の特色として掲ぐる所以は、単に立法権を行うために政府や裁判所とは全然独立の機関として設けられたという点よりも、むしろ主としてこの立法権の行使が人民の公選によって挙げられたる議員の団体に任せられて居るという点に存する。故に我々はこの点をば一種別個の特色として掲ぐるのである。しかのみならず、実は世間でもこの点をば他のすべての点に優って憲法の最も主なる特色として認めて居るようである。