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けんせいのほんぎをといてそのゆうしゅうのびをなすのみちをろんず
憲政の本義を説いてその有終の美を済すの途を論ず
吉野 作造
線上閱讀吉野 作造《憲政の本義を説いてその有終の美を済すの途を論ず(けんせいのほんぎをといてそのゆうしゅうのびをなすのみちをろんず)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 85,839 字 · 169 頁
しかしてこの説は従来、いかにかしてその弊害を減少せんとの希望からして、いろいろの矯正策の研究を促した。もっとも現在の代議制度に対する改善矯正の必要は、第一種の代議制度を謳歌する者の間にも講究されておった。この点から見れば代議制度の改善矯正という問題は実は両者共通の問題であった。ただ異なるところは、後者は現在の代議制度の弊害を以て代議制そのものに固有なる欠点に源を発するものなりとなし、前者は代議制そのものには何らの欠点あるにあらず、ただこれが組織並びに運用に宜しきを得ざるものあるがために改善の必要ありとするにあった。即ちその短所弊害の由来本質に関する見解を異にしておったのであるが、研究の方面は両者ほぼ同一であった。あるいは選挙法を改正するとか、あるいは議院の組織を改善するとか、共に同じような事を着眼しておったのである。しかるに最近に至ってこの第二種の考えは段々極端に走って終にあるいは全然代議制度を無用とするの説を生じ、あるいはまた代議政治の基礎に重大なる動揺を来すが如き新制度の採用を説く者を生ずるに至った。
代議政治の無用を説く者の中に、貴族政治に復らんとする者あることは已に説いた。