輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《新書太閤記(しんしょたいこうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 176,911 字 · 353 頁

青空文庫

歴史をかえりみると、或る到達の階梯には、いつも二つの対峙という過渡期がある。

二つの相対は、過去の例でみると、かえって、多くの複数よりも、対立が尖鋭化され、なぜか、両者の吻合的平和にはあまんじない。あくまで一つにまでなろう、一つにまでならねばやまないとする本能がある。

なぜかを、人は考えもし、その理由なき成りゆきに追いこまれる愚を知らないではないが、地上に人間集団の歴史が描かれ始めてから、二つのものの勢力が二つにとどまって平和の長きを得た例をほとんど見ない。

もともと人間の集団社会は、原始部落の闘争から発足して、次第に大をなし、郷を称え、郡をなし、やがて国を形成し、さらに国と国との複数が戦い戦い単位に近づき、ついにその最大なるものが二つとなり一つにまでなって、ここに帝王や将軍の一世が擁立され、或る期間の最盛時代が現出する。

しかしその統一本能が実現されても、ひとつなるものは極めて文化の爛熟から廃頽への過程が早く、また忽ち、分裂を起しにかかる。しかも、その再分裂作用もまた本能的に不可避なのである。世紀以来、これは近東や地中海に発足した西洋史に観ても、東洋大陸の長い興亡史にみても、ほとんど、例外がないといっていい。