輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

ほしのくんのにるいだ

新版・星野くんの二塁打

吉田 甲子太郎

線上閱讀吉田 甲子太郎《新版・星野くんの二塁打(ほしのくんのにるいだ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 10,945 字 · 22 頁

青空文庫

いや、母に旗もちをさせておくにしのびなかったのだ。

光吉のかたい決心に動かされて、母はかれをつれて、二階のマーケットの事務所へあがっていった。

「十三にしては、ずいぶんでかい子だな。これならだいじょうぶだろう。」

事務所の人は、測量するような目で光吉をながめてから、そばに立っている母にいった。

こうして光吉はついにその希望をたっすることができた。

ひざの下までとどく、おとなの赤いはんてんを着た光吉のかっこうは、わかいサンタクロースのようであった。かれは、そのすがたでからだの三倍もありそうなのぼりをになって、楽隊のまっ先をいせいよく進んだ。

思いもかけない光吉のすがたを見つけて、からかったり、ひやかしたりする友だちもあった。しかし、今の光吉はそんなことはまるで気にもかけなかった。

おりよく、母のところへは、きんじょの人が何まいかの着物の仕立てをたのんできた。これはハンケチのへりかがりよりは、ずっと割のよいしごとであった。

光吉は午前中は拝賀式のあいさつの下書きをつくったり、それを暗しょうして、うまく話をする練習にむちゅうだった。そして母が病院のそうじをすまして帰ってくると、のぼりをかつぎにでかけた。