輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

めいじびじんでん

新編 近代美人伝 (上)

長谷川 時雨

線上閱讀長谷川 時雨《新編 近代美人伝 (上)(めいじびじんでん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 129,076 字 · 256 頁

青空文庫

女性として、女のために言い争った。

またある日、ある宗教家に面会したおり、ふとその夜の論難を語ると、その人はこういった。もとよりその円頂黒衣の人は洒脱な気さくな人であったが、こともなげにその解決をつけてしまった。

「あなた方はあまり深く人心を洞察しすぎるよ。あれは倉持が惚れていたのです。それにちがいはありません。そして嫉妬も男の方が焼いたのさ。あの晩の酒だって、泣いていたのだって、みんな儘ならぬからこそ憤ろしくなったのです。私はそういう例を沢山に知っている。自分の方が愛されていると知っていながら妬くのです。当然のことでありながら、主人の寝床をつくるということにさえ堪えられない憤懣を忍ぶことが出来ないのです。なんであの晩、家を出る時から合意なものですか、女の方では、可愛いには可愛いが、どうして宜いか分らないほど困らせられてしまって、なだめるために外へ出たのです。だから女は帰ってくるつもりであった。男だって無論そのおりにどうしようと決心していたのではないが、どうしても抑えられない本能から無理と知ってあんなところまで行ってしまったのです。心中なんていうのはそれらの絡みあった結果で、都合よくゆけばああしようと思ったのでは決してない。